東南アジアを代表する染織品「バティック」

こんにちは。インテリアコーディネーターの原山です。

シンガポールは雨期もそろそろ終盤、日に日に日差しが勢いを増してきました。
赤道直下で年中熱いイメージのシンガポールですが、11月から2月の雨期は気温も23度~28度程度と低めで街歩きをするにはよい季節。雨に濡れないためにアーケードや地下通路も整備されているので雨に煩わされることも少なく、旅行で訪れるのにはよい時期だと思います。

今回はシンガポールならではのファブリック、バティックについてレポートしたいと思います。

バティックは東南アジアを代表する染織品で、フォーマルウェアとして冠婚葬祭や、政治、ビジネスの場面で着用される伝統的な布地です。
深みのある重厚な色合いが特徴で、自然の花や動物をモチーフに描かれた繊細で美しい模様はろうけつ染めという手法で描かれます。ろうけつ染めとは、下絵を描いた生地の模様の部分をロウで線描きして染色し、染め終えてロウを落とすと、ロウを施していた場所以外に色が入るという手法で、ペン状の道具にロウを入れ手作業で絵付けする手描き技法のほか、銅製のスタンプ型でロウを押す型押し技法があります。複数の色を用いてつくる場合は長いもので3ヶ月の時間を要するとのこと。手をかけて作られたものほど価値は高くなります。

インドネシアのバティック銅製のスタンプ型
銅製のスタンプ型銅製のスタンプ型

東南アジアの中でも、インドネシアのバティックはオリジナルの染色方法を用いることで独自の進化を遂げ、2009年には、ユネスコの無形文化遺産に認定されました。

高い技術や芸術性が認められたバティックは、生産する地域によって、柄や色合いも異なり個性がでるのが興味深い点です。
シンガポールのバティックは、中華系の人々に好まれる赤をベースにしたもの、また、中国とマレー文化が溶け合うプラナカン文化に由来した花や鳥などの模様が多くみられます。

インドネシアのバティックインドネシアのバティック

2021年にリニューアルされたシンガポール航空のCAの制服にもシンガポールの10種類の花をモチーフとしたバティックが使われています。

また、他にもシンガポールならではのファブリックとして、トロピカルなボタニカル柄があげられます。
インテリアショップに行くと、ソファの張地やクッションにボタニカル柄をつかったものをよく目にします。シンガポールの気候にぴったりのトロピカルな植物をモチーフとしたボタニカル柄はお部屋の雰囲気を明るくし、ハッピーな気分にさせてくれます。

楽しいシンガポール旅行の思い出に、バティックやボタニカル模様のクッションカバーをお土産にすると、日本でも南国気分が味わえるので是非お気に入りを探してみてください。

バティックやボタニカル模様のクッションカバークッションを変えるだけでお部屋の雰囲気が変わります

リビングの模様替えをする際、クッションを変えるだけでグッとお部屋の雰囲気が変わります。
クッションカバーは季節や気分によって変えることができるので、インテリアのスパイスとしてピッタリのアイテムです。
お部屋をシックにまとめたい場合はソファと同系色のクッションを選びアクセントに落ち着いたトーンの色を。
明るく楽しい雰囲気にしたい場合はカラフルな色の物や、柄のあるクッションを合わせると遊び心のあるポップなイメージになります。
カラフルなクッションを選ぶときに注意したいのが、カラーバランス。他の家具や、カーテン、ラグ等の色に合わせることを意識して選ぶと失敗が少ないです。

クッションを変えることで統一感統一感のある部屋

例えばカーテンがブルーだとクッションもブルーのものに他の色や柄物のクッションを合わせる、といったようにお部屋全体の色に繋がりをもたせて統一感をだすと素敵に仕上がります。
春からの新生活に向けて、お部屋に新しいクッションカバーを迎えてみてはいかがでしょうか。

お部屋のカラーがまとまらない、今あるインテリアにどのような家具が合うかしら?とお悩みの方はハッピーインテリアにお気軽にご相談ください。
プロの目線からお部屋を素敵にするアドバイスをいたします。

また、シンガポールからお部屋づくりに役立つ情報をお届けします。
それでは、皆さま、enjoy your happy home!

2023/03/14 09:56